Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
森林 健悟
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 205, p.346 - 349, 2003/05
被引用回数:2 パーセンタイル:21.23(Instruments & Instrumentation)高強度レーザーをゼノンやクリプトンクラスターに照射すると、高温高密度状態が発生し、電子衝突電離過程により多価イオン及びその内殻励起状態,多重内殻励起状態が生成され、短波長X線が発生することが観測されている。ここでは、高強度レーザーをゼノンクラスターに照射したときの多価イオン生成過程、及びX線発生過程に関するシミュレーション研究を行った。電子密度を10/cm510/cm,電子温度を140keVとして、X線発生量の密度・温度依存性を調べた。その結果、10cm以上の密度,5keV以上の温度のとき、実験で観測されているようにXeという高電荷イオンからのX線発生量が大きくなることがわかった。また、イオンの電荷が大きくなるにつれて、電子衝突電離断面積が小さくなり、それに伴って内殻励起状態の寿命が長くなり、その結果、X線量が増えることを明らかにした。X線量から評価した密度は、プラズマシミュレーションで算出される値よりも非常に大きい。今後、さらに、原子過程モデルを高精度にするために、電子衝突励起過程など他の高速原子過程を考慮する必要がある。
森林 健悟; Zhidkov, A. J.*; 佐々木 明; 周藤 佳子; 鈴木 慎悟*
Atomic Collision Research in Japan, No.27, p.1 - 3, 2001/00
短パルス高強度レーザーを数nmの大きさの巨大クラスターに照射することにより高温高密度電子状態を生成することが予測されている。この電子の衝突電離により内殻励起状態を形成し、X線を発生する。特に、クリプトンやゼノンのような高い電子番号の原子のクラスターの場合は、短波長X線が発生し、短波長X線源やX線レーザー源として注目されている。ここでは高温高密度状態でのゼノンイオンの多価イオン及び、内殻励起状態の生成過程に関して考察する。電子温度を数keV,電子密度を10~10/cmとする。考慮した原子過程としては電子衝突励起・電離,自動イオン化,輻射遷移である。この条件のもとでニッケル様ゼノンイオンを初期状態とし、電子衝突で電離し、数100fs後の内殻励起状態などのカルシウム様ゼノンイオンのポピュレーションを計算した。ポピュレーションの密度,温度依存性を調べた。ポピュレーションは密度と比例して増加するが、10cmのとき約100fsで飽和すること、また、温度とともに増加するが、10keVを超えると温度依存性がなくなることがわかった。内殻(1s,2s,2p,3s,3p)電離過程を含む場合と含まない(3d電子だけが電離する)場合を計算した結果、前者のポピュレーションの方が三桁程度大きくなり、高温高密度電子状態では内殻電離過程が多価イオン生成に重要であることを発見した。